2015年02月15日

天才ドラン「トム・アット・ザ・ファーム」

プロローグからやられた!
枯れた畑をの中を走続ける車のシーンが続く。
遙か昔に良く聞いた曲がフランス語のアカベラで歌われる。
思い出せそうで思い出せないジレンマのなかで曲は終わり、
やがて車は大農家の入り口に着く。

この場面だけで、観客を引き込む手段が凄い。
グザヴィエ・ドランが監督と主演を務めている。弱冠26歳。

カナダ映画であるが、フランス語地域であるケベック衆の田舎が舞台である。
トムは、都会でゲイの恋人だったギョームの葬儀のため、彼の実家の田舎に向かう。
そこで出会う、兄フランシスと母親アガットとの不均衡な関係。
兄はサラという不在の人物を作り上げ、母親に信じ込ませていた。
トムはギョームとサラの友人という事で、サラについて語り母は喜んだ。

この映画のジャンルは「サイコ・スリラー」といい、
心理的な要素を積み重ねて恐怖感を感じさせる手法である。
伏線を張っていくが、観客が後でそれに少しずつ気がついて恐怖に駆られていくのである。
古くはヒチコックが用いてブームとなったものである。
いわゆるスリラー映画の怖さでなく、
人間の内面に潜む本質が怖いのである。

スリラー映画なので詳細は避けるが、
兄フランシスに支配されていくトム、また母親に支配されていくフランシス。
また、サラの役をさせられる女性もまた、呪縛され逃れられない中の恐怖。
とにかく、全く目を放せなく、呼吸するのも忘れてしまうくらい、
夢中にさせる映画です。
でも見ごたえがあり満足させてくれる逸品です。

館長




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2015年02月08日

「館長が選んだ2014年ベスト10」

シネパラの2014年上映作品数は、
日本映画 30作品、外国映画 20作品、計50作品でした。
その中から、私が勝手に選んだベストテンですがを発表します。

 1.もう一人の息子
 2. 夢は牛のお医者さん
 3. 小さいおうち
 4. チョコレート・ドーナツ
 5. アナと雪の女王
 6. ぼくたちの家族
 7. キューティー&ボクサー
 8. スタンリーのお弁当
 9. 郊遊<ピクニック>
 10. アバウト・タイム
(次点)マダム・イン・ニューヨーク

 どれも佳い作品で選ぶのがが大変でした。
 最後は自分の好みで選びました。
 2015年も皆さんから喜ばれる作品を上映したいと思っています。

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2015年01月10日

「夢は牛のお医者さん」が、キネ旬ベストテン文化映画部門で3位に!

オープン以来最高の動員数となった「夢は牛のお医者さん」が、
キネ旬文化映画ベストテン3位になりました。
舞台は十日町市(旧松代町)莇平小学校です。
学校で牛を飼うことによって生まれた少女の夢を、
26年間追い続けたドキュメンタリー作品です。
Tenyのチームと時田監督に心からおめでとうの言葉を贈りたいと思います。

この映画は全市内からはもとより、松代地区のほとんどの方々から来ていただきました。
また各小中学校が鑑賞事業として取り入れてくれました。
それに呼応するかのように、
鑑賞した子供たちが新たな夢を見つけ始めました。
送っていただいた数々の作文が当館の宝物となっています。
またご老人達も「遠くにいるの孫に観せたい」など、
また「もし自分が子供の時この映画に出会っていたら人生が変わっていたかも知れない」
などとおっしゃる方もおりました。

大きな希望と夢を与えてくれたこの作品に心から感謝いたします。
館長




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2015年01月04日

あけましておめでとうございます

今年も「十日町シネマパラダイス」をよろしくお願いいたします。
昨年暮れには、7周年記念イベントを開催し大好評のうちに終わりました。

10年前の中越地震で損壊し亡くなった映画館。
町はやがて復興してきましたが、
子供の頃から映画を見続けてきた自分にとって、
映画館のない世界は耐え切れない思いでした。

あるとき往復3時間かけて映画を観に行きました。
こんなに映画が勇気づけてくれてるものとは思っていませんでした。
震災後元気を無くした市民も同じ思いをしているに違いないと強く思い、
映画館建設に踏み切りました。

その間、東京在住の長男と賛同した彼の友人が、
渋谷の「ユーロスペース」に開館準備に向けて修行に。
国・県・市からの支援も無い中でしたが、
家族からの協力と多大の借入金によりようやくオープンできました。
すでに地震から3年経っていました。

会社経営の経験はあっても、
映画館などまったく経験なく始めたわけなのでオープン当事は大変でした。
それでも一生懸命映画の素晴らしさを訴え続けました。
だんだんと映画のファンが増えてきました。
また意外にも市外や県外からのお客様も来てくれるようになりました。

会館以来、小学校や中学校の学校映画鑑賞会もずっと続いています。
そのたびに映画館で映画を観る事の素晴らしさを子供たちに話します。
目を輝かし話しを聞いてくれる姿には感動します。
映画監督を招いての舞台挨拶も魅力的です。
河瀬直美監督、若松孝二監督、坂本順治監督、畑中監督、想田監督、アルベローラ監督、
坂田雅子監督、小林茂監督、五藤正弘監督、中野量太監督、赤崎正和監督、時田監督など、
まだ大勢の方がいらっしゃいました。

とにかく映画ファンと、シネパラファンに支えられた7年間でした。
ロビーでお客様とお話しすることが大好きです。
観終わって感想を伝える方とこれから観る方が混じり
聞く話が宝物です。
心よりお礼を申しあげます。

今年の映画の話は次回にします。
本年もなにとぞよろしくお願いいたします。
館長

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2014年11月01日

全国コミュニティシネマ会議

「全国コミュニティシネマ会議」が、
東京国立近代美術館フィルムセンターで行なわれ、
数年ぶりに参加しました。
全国のミニシアター館の経営者やスタッフを始め上映会や映画祭の運営者、
また配給会社など色々な立場の人が多く集まりました。

始めに、女優の香川京子さんのトークショーがありました。
香川京子と言えば小津安二郎「東京物語」、溝口健二「近松物語」
黒沢明「どん底」など多くの名作に出演しています。
自分の映画を映画館で上映された時の思い出や、
映画製作の中での思いなどを淡々と語っていました。
さすが大女優、凜とした中に強いオーラを放っていました。

パネルディスカッションでは、映画監督・上映者・アートマネージメントの
専門家などが、望まれる映画振興策について熱く語りました。
その中でひときわ異彩放っていたのは吉田大八監督。
昨年「桐島、部活やめるってよ」で、日本アカデミー賞最優秀作品賞、
最優秀監督賞など賞を総なめした監督です。
それ以前には「パーマネント野ばら」「クヒオ大佐」
「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」の話題作を生み出している監督。
朴訥とした語り口の中に映画に対する情熱が見られました。
11月「紙の月」公開予定しています。

映画上映と解説には、「MoMAニューヨーク近代美術館sがコレクション」
の中から3作品を鑑賞しました。本当に楽しめました。
そして、コミュニティシネマ4館より事例発表。

最後はレセプションで、ワイン片手に色々な方と交流することが出来ました。
特上な一日となりました。

館長

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2014年09月15日

「アナと雪の女王」

ついに当館で上映が始まりました。
世界中で大ヒットの話題のディズニーのミュージカル作品です。

公開直後には他館に観に行きましたが、
アニメにこんなに酔いしれたのは初めてでした。
対照的な姉妹がダブルヒロインに、ドラマティックなストーリー。
日本語吹き替えも凄い、姉エルサに松たか子、妹アナに神田沙也加、
夏に憧れる雪だるまオラフ役にピエール滝。

そしてこの映画の魅力を圧倒しているのが、楽曲の素晴らしさです。
「let It Go〜ありのままに〜」は大ヒット曲となりました。
都内の映画館では、観客が一緒に歌うイベントが行なわれとニュースが流れました。

ストーリーは、
幼いときから大の仲良しだったエルサとアナはいつも一緒。
ところがエルサには触れた物を凍らせるという魔力を持っていた。
二人は引き裂かれ別々に育てられた。
やがてエルサは戴冠式の日に、国のすべてを凍らせてしまう。
そして、雪山の奥の城に籠もってしまう・・・。
その後は、ご自身で見て楽しんで下さい。

子供はもちろん大人もシニアも、誰でも楽しめる今年一番の映画です。
ぜひシネパラのスクリーンと音響で味わって下さい。


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2014年09月11日

『春を背負って』

九月に入りぐっと涼しさが増しました。皆さま どうか体調を崩さぬ様、ご自愛下さい。
個人的な話ですが、毎年八月のお盆の時期に、ご先祖様の墓参りもそっちのけで泊まりがけで山登りをするのが恒例となっておりまして、今年は剱岳(早月尾根ルート)に登ってきました。噂に違わぬ急登で「苦しい苦しい」とずっと言いながら登ってました。
さて、剱岳といえば、映画『劔岳 点の記』が有名ですね。私も登った後、この映画を観たのですが、なんと壮大で美しい映像! ため息が出ました。と同時に「登る前に観なくて良かった…」とつくづく思いました。
その『劔岳 点の記』の木村大作監督の最新作『春を背負って』の紹介です。

首都・東京でバリバリの金融マンとして忙しい毎日を送っている長嶺亨(松山ケンイチ)は、母(檀ふみ)から父・勇夫(小林薫)の突然の訃報連絡を受ける。父は立山連峰・大汝山で山小屋「菫(すみれ)小屋」を営んでいたのだが、遭難した登山者を助けようとして命を落としたのだ。父の葬儀の為 帰郷した亨は、父・勇夫が山小屋の主人としていかに周りの人々に慕われ頼りにされていたかを知り、また勇夫の菫小屋に託した思いに触れ、菫小屋を継ぐ決心をする…

『劔岳』では、男達の山に掛ける思い・自然の厳しさをひたすら描く、といった趣ですが、今回の『春を背負って』は、山の自然の美しさを舞台に「家族」を描いています。登場人物達の語る言葉の一つ一つは飾り気のない簡素なものですが、それでも嘘くさかったり陳腐に聞こえたりはしません。台詞に説得力を持たせているのは、何と言っても映像の美しさ。とにかく立山の景色の素晴らしさ、これに尽きます。今回もCG/特殊効果は一切無し、俳優達が実際に山に登って現地で撮っています(一部、山小屋内部のシーンはスタジオセットで撮っているようです)。
原作小説の舞台は奥秩父ですが、映像化するにあたり、山を知り尽くした木村監督の頭にまず浮かんだのが、今回のロケ地・大汝山とのこと。「どこをとっても画になる」のが理由だそうですが、それは映画を観れば大いに納得。
当館での上映は残すところ明日9/12(金)一日となりました。ぜひご覧下さい。

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2014年08月23日

「ぼくたちの家族」

「舟を編む」で昨年の映画賞を総なめにした石井裕也監督待望の新作だ。
テーマは「家族」。
内容は重いが、心にひたひたと迫ってくる感じの映画である。。

最近の言動がおかしい母(原田美枝子)。
病院に連れて行くと、重い脳腫瘍で余命7日間と宣告される。
取り乱す父(長塚京三)と、立ち尽くす長男浩介(妻夫木聡)。
呆然とする次男俊平(池松壮亮)。
そして、それは医療費の支払いにも関わってくる。
父は借金だらけで母はカード地獄だった。
次男は冷静だが気楽な大学生、
そして頼りは、一流企業に勤める長男の身に集まる。
浩介は、若い頃引きこもりの経験を持つ繊細な性格だが、
もうすぐ生まれてくる子供のことや妻の手前もあり、
次第にいらついていく。

家族の崩壊である。
そんな中でも、母だけは時々薄れる記憶の中でも笑顔である。
病院の待合室で放つ母の本音の言葉に、みんながハッとさせられる。
そしてバラバラだった家族が、母を救うために奇跡を信じて全力で動き出す。

困難なことがあった時こそ、家族が結束し再生していくのだと思う。
それにしても母役の原田美枝子の可愛らしさが際立つ。
その姿が救いである。
それにしても石井裕也監督は凄い!


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2014年07月30日

『チョコレートドーナツ』について

新潟地方も梅雨明けが発表され、暑さも夏本番、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
炎天下での農作業も、外回りの営業も、ひとまずは置いておいて、冷房の利いた映画館で良作の映画などいかがですか。
今回は、当館で現在上映中の映画をご紹介致したく、しばしのお付き合いをお願い申し上げます。

「チョコレートドーナツ」
映画の舞台は1979年カリフォルニア、シンガーを夢見ながらもショーダンサーで日銭を稼ぐルディ。ゲイであることを隠して生きる弁護士のポール。母の愛情を受けずに育ったダウン症の少年・マルコ。世界の片隅で3人は出会った。” (映画公式ホームページ リード文より)

ルディとポールは、母親が逮捕され一人ぼっちになってしまったマルコを引き取り、家族として生きていく決意をするが、ゲイのカップルである二人に差別と偏見が立ちはだかり、やがてマルコは二人から引き離されてしまう…。

個人的には、アメリカという国には同性愛者に対する理解がわりと昔からあったような印象が漠然とありましたが、’79年当時はこれほどまでに社会制度的にも雰囲気的にも同性愛者に厳しい世の中だったのか…と感じられました。前年にはゲイであることを公にしていたサンフランシスコ市会議員が市庁内で射殺される、という酷い事件もあったほどだそうで、差別・偏見が厳然としてあったようです。
そうした社会情勢の中でも負けずになんとかマルコの里親となるべく闘う二人の姿が観る者の心を打ちます。まずは、この二人の演技が見どころの一つ。
ルディは、ごく早いうちにゲイであることをカミングアウトし生きてきた、という設定で、それがゆえにさらされてきたであろう偏見・差別との折り合いの付け方もある程度、心得ている。自嘲的なところが少しあって、自分が馬鹿にされるのは平気だけど、マルコ(=自分より更に弱い存在)のこととなるとどうしても感情的になってしまう…、という感じのルディを、アラン・カミングが熱演(「熱演」という表現がまさにぴったり)しています。
対するポール役のギャレット・ディラハント、抑えられた演技が素晴らしい。法曹界というお堅い業界で自分を隠して生き続けてきたため感情的になることはないが、ときおりちらっと見せる本音の表情が真に迫っている感じです。

社会から見捨てられたものたちが、どうやって生きていくか。印象的な言葉が登場人物たちからいくつか語られます。
とくに心に残るのは、二人の代理人を務めた弁護士の言葉。
ついに万策尽きたポールがふと「正義などないんだな」と呟く。
それに対し弁護士が言います。
「お前も法律家なら、学校でまず最初にそう習っただろ」
これだけだと非常にシニカルな救いのない言葉ですが、彼は続けます。
「…それでも闘うんだ」

映画の原題は『any day now』。ボブ・ディランさんの曲:I shall be released のコーラス直前に印象的に繰り返されるフレーズです。映画の中でもクライマックスでルディによってドラマチックに歌いあげられる名曲ですが、この曲、不思議なことにディラン御大によるオリジナル録音バージョンが発表されたのは、’91年のブートレッグ・シリーズにて(録音自体は、’75年)。ただし、コンサートでは定番の曲だったようで、「before the flood」「at budokan」などのライブ盤で名演を聴くことが出来ます。お勧めは「rolling thunder revue」でのジョーン・バエズさんとのデュエットで、’75年当時の乗りに乗ったディラン先生の歌声が聴けます。
その他にも映画の中で70年代の名曲がたくさん使用されています。どの曲も、流れてくる場面の主人公たちの心境と曲の歌詞が合っているのが、大変 好感が持てるところ。エンドロールで流れるルーファス・ウェインライト氏の書き下ろし曲『metaphorical blanket』もばっちり収録したこの映画のサウンドトラックCDは当館にて販売中です。

映画は、8/8(金)まで上映。お見逃しなく。
                                           スタッフS


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2014年07月08日

ご無沙汰でした!

慢性的な忙しさがずっと続き、
すっかり筆無精になってしまいました。
そんな中でも映画だけは観ていました。
という事で気を取り直してぺン(?)を取ります。

最近観た中から「キューティー&ボクサー」。
ニューヨークで活躍する現代アーティスト、
篠原有司男(通称ギュウチャン)と乃り子夫妻の
波乱に満ちた40年間を追ったドキュメンタリー作品です。

ボクシングアートで有名な夫、
アシスタントとして彼を支える画学生であった妻の日常を描く。
料理をつくり、食事をし、作品作る。いつも二人は一緒だ。
そこには、英語混じりの日本語、日本語混じりの英語の饒舌な会話が流れる。
作品や考え方への意見がぶつかる。
家賃が払えないとこぼす妻、作品を売ってお金を稼ごうと前向きな夫。
あるとき妻も創作意欲が湧き、その後夫婦での展示会を開く。
時に、夫81歳、妻59歳。
仲良しの友人に恵まれ、貧しいが決して依存せず、
創作へチャレンジしていく姿勢、
ふたりの魅力と生き方に脱帽しました。

芸術的なエンディングのシーンをぜひお楽しみ下さい。
2014年アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門ノミネート作品です。
監督はアメリカ人のザッカリー・ハインザーリング。



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posted by シネパラ at 07:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 館長 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする